方形の家

この建物は真上から見ると正四角形で構成されていて、四隅から建物の中心に向かって隅木を掛け 東西南北への勾配屋根となっています。
このような屋根を方形屋根といい、プレカット(機械加工)が出来ず 大工の手刻み加工によって実現しています。
またこの屋根の特徴をそのまま室内の空間に表現することで あまり見ることのない空間デザインに仕上げようと考えました。
大きな屋根の下にある各スペースの上部は硝子で仕切ることで温熱環境を担保しながら 見た目の解放感は残すようにしています。
ウォークスルークローゼットはクライアントが熱望されたスペースでした。
そこから繋がっていく動線計画にはかなり注意を払いましたが、光や風の通り道にもなる様に天窓やサッシの位置は決められています。
外観はスッキリとさせ敷地いっぱいに袖壁を伸ばし、軒を深くする事で建物を大きく見せ、室内は想像もつかない勾配天井で空間を広く見せています。
山口県下関市綾羅木 2017,12 竣工