concept
この住宅を計画する土地環境は前面道路は狭く、この辺りでは一番低い位置となり過去に床上浸水した事のある土地でもある。これまでは西日が暑く、歩行者からの視線を気にしながらの生活だった。そこで浸水対策と歩行者からの視線を遮り、プライバシーの確保を床高を高くする事で解消しようと考えた。全ての部屋に採光を送り、心地好い風が家を通り抜ける家。建物の東側には念願の家庭菜園スペースとガーデニングスペースがある。敷地が広がった事で3台以上の駐車スペースを確保出来たと同時に、これまでになかった生活のゆとりが確保出来ている。ダイニングキッチンに隣接するリビングは畳で段差を設け、腰掛けとしても機能し、掘りごたつでほっこり過ごせる和の空間としている。外観は格子と焼杉板張りが際立つ和モダンで、町屋の様な雰囲気を持たせて、車通りの少ない静かな路地に合う落ち着いた外観となっている。
山口県宇部市 2013,9 竣工