concept
この住宅を計画する土地は、周辺に3階建ての住宅やアパート、マンション等が密集した住宅地だった。
外と中の空間を連続させる事で、家族の気配と自然の気配が感じられ、また時には空間を閉鎖的にし、コントロールする事で個々のプライバシーも守られる家へと変化する。光庭は家族に程良い距離感を与えてくれている。
日常の生活に緑を取入れ、自然と共存できる豊かさを味わって欲しかったため、この住宅には光庭の他にも植物を生育させ、豊かさを形成している。
緑少ない街中に建つ家。しかし、この家だけは家の中に自然があり、住む人に癒しと季節感を与えてくれている。近隣との関係の中で唯一切り離して考えたくなかった事がある。それは建物の裏に実家があるという事だ。実家は1階が店舗、2階3階が居住スペースとなっていてご両親は2階に住んでおられる。
平面計画の中で実家側に子供部屋を配置し、唯一外に向けて窓を大きく確保した理由には孫とおじいちゃん、おばあちゃんとのコミュニケーションを重要視したかったからである。
山口県下関市田中町 2012,12 竣工